士業・セキュリティ部会 大阪視察報告(大分商工会議所)

士業・セキュリティ部会 視察研修会報告

大阪視察

士業・セキュリティ部会(矢羽田 光 部会長/朝日警備保障㈱会長)は、去る10月26日から27日までの2日間に亘り、大阪なんばの商店街を中心に視察研修会を実施しました。

当部会では、事業計画の一つに中心市街地活性化を掲げ、犯罪の起きにくい社会づくり、安心・安全なまちづくりを推進しているため、大阪なんば商店街が取組む防犯体制について学ぶことが最大のテーマでした。

商店街との懇談会では、環境浄化推進協議会、商店街振興組合から各取組についての説明を受けました。

まず、ミナミ歓楽街環境浄化推進協議会 会長 岡本 敏嗣 氏から、ミナミ地域での防犯への取り組みについて説明を受けました。

岡本会長からは、「ミナミ全体の環境浄化を目的に平成17年2月、ミナミ歓楽街環境浄化推進協議会が設立された。繁華街での客引き対策として、平成17年12月に客引き行為規制・取締、平成18年2月に全国初となる無料風俗案内所適正化(いずれも府条例)、平成26年10月には客引きの適正化に関する市条例が全面施行となった。これにより、大阪市の公共の場所においての客引き行為、勧誘行為、客待ち行為を行った場合には罰則が設けられ、大阪府警OB等20名による指導員が巡回、パトロールを行っている。施行前と比較すると客引き行為は3分の1に激減した。地域が自主的に活動することによって行政(警察)も協力を惜しまないという構図が出来あがった。」と説明がありました。

次に宗右衛門町商店街振興組合 理事長 稲本 惠俊 氏から、説明を受けました。

稲本理事長からは、「平成25年3月、商店街施設の整備等大規模な街並み整備に合わせて、9台の『多機能防犯カメラ』を設置した。“安全・安心で楽しく遊べる街”を目指す宗右衛門町にとって、万が一の時の強い味方であり、単に防犯や街頭犯罪などの発生時の証拠映像を記録するためだけのものではない。『宗右衛門町の“今”が見える』をテーマに、商店街のホームページ上で、防犯カメラの撮影映像を24時間ラ

イブ配信する『商店街ライブカメラ』としての機能、また、商店街の通行者数を自動計測する『来街者カウンター』としての機能を兼ね備えている。」と説明がありました。

最後に、戎橋筋商店街振興組合 理事長  中村 正美 氏から、説明を受けました。

中村理事長からは、「組合設立100周年事業として、平成25年にアーケードを20年ぶりに一新し、照明を蛍光灯からLEDへ変更、夜間照明が3~4倍明るくなり、消費電力量は半減した。また、街内警備員1~2名を365日配置している。防犯カメラは14台設置し、記録画像は1ケ月間保存、画像閲覧は組合員と警察、消防だけに限定し、画像提供は警察、消防のみ行っている。」と説明がありました。

その後、一行は両商店街を訪れ、防犯カメラ、防犯システム等の見学を行いました。

今回の視察では、商店街や自治体、警察などが連携しつつ、日常的にまちづくりのためのコミュニティ活動を行っていることを確認しました。活動自体にも犯罪抑止

効果がありますが、日頃から快適で活力あるまちづくりを行うことが、防犯にも効果をもたらすとの観点に立った取り組みを推進していることが大いに参考となりました。

今後、当部会では、防犯体制の強化や安全・安心なまちづくりについて、更に調査、研究を進めていくことといたします。

 

 

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